「終わりが見えないまま、毎日が過ぎていく」「イライラして強い言い方をしてしまい、あとで自分を責める」――家族の介護をしている方から、こうした声をよく聞きます。
介護のストレスは、介護そのものより、休めないことと、ひとりで抱えていることから生まれます。総務省の令和4年就業構造基本調査によると、介護をしている方は約629万人、そのうち仕事をしている方は約365万人にのぼり、介護を理由に離職した方は年間で約10.6万人と報告されています。多くの方が同じ課題に直面している状況です。
ここでは、介護ストレスの背景を整理したうえで、使える制度、相談先、そして日々の負担を下げる工夫を紹介します。
🌿 自分に合う漢方を知りたい方へ
LINEで薬剤師に相談できるオンライン漢方薬店「YOJO」

- ✅ LINEで約3分の体質チェック
- ✅ 漢方選びを薬剤師に無料で相談できる
- ✅ 相談して決めた漢方を自宅にお届け
- ✅ 取り扱いは第二類・第三類医薬品
※体質チェックと相談までは無料。つらい状態が続く場合は、まず医療機関にご相談ください
介護ストレスが重くなる理由
1. 終わりが見えない
期間が決まっていないため、「あと何年」という見通しが立ちません。仕事のようにゴールを設定できないことが、心の消耗を大きくします。
2. 睡眠が細切れになる
夜間の見守りやトイレの付き添いが続くと、まとまった睡眠がとれなくなります。睡眠不足が続くと、感情のコントロールが難しくなるため、いら立ちやすくなるのは自然な反応です。
3. 感謝されるとは限らない
認知症の症状によって、介護している側が責められる場面もあります。事実ではないと分かっていても、日々ぶつけられる言葉は蓄積します。
4. 相談できる相手がいない
きょうだいの協力が得られない、配偶者に理解されない、友人には話しづらい。介護は経験していない人には想像しにくいため、孤立しやすい状況が生まれます。
5. 仕事との両立が難しい
急な呼び出し、通院の付き添い、施設との面談。有給休暇が介護で消えていくと、職場での立場にも不安が生じます。

まず頼るのは地域包括支援センター
何から手をつけてよいか分からないときの入り口が、市区町村ごとに設置されている地域包括支援センターです。介護保険の申請、サービスの選び方、家族の相談まで、まとめて受け付けています。無料で利用でき、まだ介護保険を申請していない段階でも相談できます。
すでに要介護認定を受けているなら、担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に、率直に「自分がもたない」と伝えてください。ケアプランは、介護する側の状況も含めて組み直せます。遠慮して現状を伝えないと、負担が重いままの計画が続いてしまいます。
休むための介護サービス
- デイサービス(通所介護):日中の時間を確保できます。回数を増やせないか相談してみてください
- ショートステイ(短期入所):数日から預けられます。介護する側の休養を目的とした利用も想定されています
- 訪問介護:入浴や排せつの介助を任せることで、体力的な負担が下がります
- 訪問看護:医療的な管理が必要な場合の相談先になります
- 福祉用具の貸与・住宅改修:手すりや介護ベッドの導入で、日々の動作の負担が変わります
「預けるのは申し訳ない」と感じる方は多いのですが、これらは介護する方が倒れないために用意された仕組みです。介護する側が続けられることが、介護される側の生活を守ることにつながります。
日々の負担を物理的に下げる
気力で乗り切ろうとすると長続きしません。作業そのものを減らす工夫を並行して進めてください。
記録をひとつにまとめる
服薬、食事量、排せつ、体調の変化。頭で覚えようとすると、それだけで消耗します。日付順に書けるA5サイズの方眼ノートを1冊用意して、そこに集約すると、受診やケアマネジャーとの面談でもそのまま使えます。
見守りの負担を減らす
夜間や別室での様子が気になって眠れない場合、暗い場所でも映る見守りカメラを設置している方もいます。ベッドから離れたことを知らせる離床センサーなど、福祉用具として借りられるものもあるため、ケアマネジャーに相談してみてください。
入浴と移乗の負担を下げる
浴室での介助は事故も起きやすい場面です。滑りにくい素材のバスマット、座面の高さを調整できるシャワーチェア、移乗の際に使うスライディングシートなど、道具で負担が変わる部分があります。福祉用具の相談は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が受け付けています。
食事づくりを軽くする
材料を入れてボタンを押すだけで加熱まで進む電気圧力鍋があると、目を離せない時間帯でも調理を進められます。宅配の食事サービスや、やわらかさに配慮された市販の惣菜を組み合わせるのも現実的な選択です。

掃除や食事づくりまで手が回らない時期には、家事そのものを外に任せる選択肢もあります。CaSy(カジー)は、掃除と料理を中心に頼める家事代行サービスで、Webから予約できます。家事の負担を減らして、休む時間をつくるための手段のひとつです。対応エリアは一部の地域に限られ、料金は頻度によって変わるため、利用前に公式サイトで確認してください。

仕事と両立するための制度
介護のために仕事を辞めると、収入だけでなく社会とのつながりも失われ、かえって追い詰められることがあります。辞める前に、使える制度を確認してください。
- 介護休業:対象家族1人につき通算93日まで、3回まで分割して取得できます
- 介護休業給付金:一定の要件を満たす場合、雇用保険から賃金の67%にあたる給付を受けられます
- 介護休暇:通院の付き添いなどのために、年に数日単位で取得できる休暇です
- 短時間勤務・時差出勤・テレワーク:勤務時間の調整に関する制度が設けられている場合があります
- 所定外労働の制限:残業の免除を請求できる仕組みがあります
2025年4月からは、介護離職を防ぐための個別の周知・意向確認や、雇用環境の整備が事業主の義務とされています。研修の実施や相談体制の整備などが求められているため、まずは人事部門に「介護と両立するための制度を教えてほしい」と伝えてみてください。制度の詳細は厚生労働省の育児・介護休業法の改正に関するページで確認できます。
介護休業は「自分が介護に専念するための休み」というより、介護の体制を整えるための期間として使うほうが、長期的には続けやすくなります。93日のあいだにサービスを組み立て、仕事に戻れる形をつくることを目標にしてみてください。
気持ちを支える場を持つ
制度でカバーできるのは作業の部分です。感情の部分は、話せる場がないと積み上がっていきます。
- 家族会・介護者の集まり:同じ立場の人と話せる場です。地域包括支援センターで紹介してもらえます
- ケアマネジャーとの面談:サービスの話だけでなく、しんどさも伝えてよい相手です
- 自治体の相談窓口・保健センター:心身の不調についても相談できます
- 認知症の電話相談:症状への対応に悩む場合、専門の相談窓口が設けられています
働きながら介護をしている方は、こころの耳の相談窓口(電話 0120-565-455、平日17時から22時、土日10時から16時)も利用できます。心の不調全般についてはみんなのメンタルヘルスに情報がまとまっています。
家族や身近な人には話しにくい気持ちを、ひとまず誰かに聞いてほしいという場面では、電話やメールで相談できるエキサイトお悩み相談室という方法もあります。カウンセラーを自分で選べて、料金はカウンセラーごとに異なります。医療行為ではなく診断や治療の目的では使えないため、つらさが強いときは受診や公的な相談窓口を先にしてください。詳しい内容は公式サイトで確認できます。



こんなサインが出たら相談を
次のような状態が2週間以上続いているときは、セルフケアだけで抱えず、心療内科や精神科など医療機関への相談を検討してください。
- 眠れない、または眠っても回復しない
- 食欲が極端に増えた、または落ちた
- 相手の顔を見ると体がこわばる
- 強い言葉をぶつけてしまう、手が出そうになる
- 涙が突然出る、消えてしまいたいと思うことがある
手が出そうだと感じたときは、我慢して続けるのではなく、地域包括支援センターやケアマネジャーに率直に伝えてください。ショートステイの緊急利用など、距離を置くための方法が検討されます。


介護が始まったばかりの方へ:最初の1か月にやること
急に介護が始まると、何から手をつけるべきか分からないまま日々に飲み込まれてしまいます。順番を決めておくと、迷う時間を減らせます。
| 順番 | やること | 相談先 |
|---|---|---|
| はじめに | 要介護認定の申請 | 市区町村の窓口、地域包括支援センター |
| 次に | ケアマネジャーを決め、ケアプランを作成 | 居宅介護支援事業所 |
| 並行して | 職場に状況を伝え、使える制度を確認 | 人事部門、上司 |
| 早めに | お金の流れ(年金・預貯金・医療費)を把握 | 家族、金融機関 |
| 忘れずに | 自分が休む日を予定に入れる | ケアマネジャー |
最後の項目が抜けやすいところです。自分の休みは、あとから足すのではなく最初から組み込むほうが、あとまで残りやすくなります。
気持ちが折れそうな日にできること
- 完璧な介護をあきらめる日を決める(食事は買ってきたもので構わない)
- 10分だけ外に出て、空を見る
- 誰か一人に「今日はしんどい」とだけ送る
- 眠れる時間があれば、家事より睡眠を優先する
- その日にできたことを3つ書き出す
介護は成果が見えにくく、評価もされにくい営みです。だからこそ、自分で自分の労をねぎらう習慣が、長く続けるための支えになります。「今日も一日やった」で十分に合格です。
介護が一段落した夜に、カフェインの入っていないお茶を一杯だけいれる時間をつくっている方もいます。手を止める合図をひとつ決めておくと、気持ちの区切りがつけやすくなります。
よくある質問
Q. きょうだいが協力してくれません
A. 感情で訴えるより、記録を見せるほうが伝わります。1週間分の介護の内容と時間を書き出し、「この部分を担当してほしい」と具体的に渡してみてください。金銭的な負担で分担する形もあります。話し合いが難しい場合は、ケアマネジャーに同席してもらう方法もあります。
Q. ショートステイを使うのは、見捨てるようで気が引けます
A. 介護する方の休養は、サービスの目的として想定されています。休んだうえで続けられるほうが、結果として在宅での生活を長く保ちやすくなります。
Q. 仕事を辞めて介護に専念すべきでしょうか
A. 離職すると収入が途絶えるうえ、社会とのつながりも減り、介護が終わったあとの再就職にも影響します。まずは介護休業や短時間勤務など、辞めずに続ける方法を人事部門に確認してみてください。
Q. 認知症の症状で責められて、つらいです
A. 症状によるものだと理解していても、傷つくのは当然のことです。対応の工夫については、地域包括支援センターや認知症の相談窓口で助言を受けられます。ひとりで受け止め続けないでください。
Q. 自分の時間がまったくありません
A. まずは週に2時間でよいので、介護から離れる時間を予定として確保してみてください。デイサービスの利用日を増やす、訪問介護を入れるなど、時間を生むための調整はケアマネジャーに相談できます。
介護の合間は手も目もふさがりがちで、本を開く余裕がないこともあります。そんなときの気分転換の選択肢として、プロのナレーターが読み上げる本を聴けるaudiobook.jpがあります。聴き放題プランは月額1,330円で、初めて登録する方には14日間の無料体験があります。アプリならオフライン再生もできます。気分転換や習慣づくりのひとつとして、詳しい内容は公式サイトで確認できます。



まとめ:ひとりで背負わない形をつくる
介護ストレスの対策は、気持ちの持ち方ではなく、体制の問題として考えるほうがうまくいきます。地域包括支援センターに相談する、ケアマネジャーに現状を率直に伝える、職場の制度を確認する。この3つが、負担を分散させるための入り口です。
そして、心身の不調が続く場合は医療機関へ。あなたが休めることが、介護を続けられる条件そのものです。コツコツ、無理のない形に整えていきましょう。
🌿 自分に合う漢方を知りたい方へ
LINEで薬剤師に相談できるオンライン漢方薬店「YOJO」

- ✅ LINEで約3分の体質チェック
- ✅ 漢方選びを薬剤師に無料で相談できる
- ✅ 相談して決めた漢方を自宅にお届け
- ✅ 取り扱いは第二類・第三類医薬品
※体質チェックと相談までは無料。つらい状態が続く場合は、まず医療機関にご相談ください


