毎日の仕事や人間関係で、ストレスが溜まる一方だと感じていませんか。「食事だけでは栄養が足りていない気がする」「手軽にストレスケアができる方法が知りたい」という方にとって、サプリメントは選択肢の一つになり得ます。
ただし、サプリメントは医薬品ではなく「食品」に分類されるものです。「飲めばストレスが消える」という魔法の薬ではありません。あくまで、日々の食事や生活習慣を整えたうえで、足りない栄養素を補うための補助的な存在として活用するのが正しい使い方です。
この記事では、ストレスケアに役立つとされる主要な成分ごとに、その働きや選び方のポイントを詳しく解説していきます。
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ストレスとサプリメントの関係を正しく理解しよう
ストレスを感じると、体の中ではコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。このコルチゾールが過剰に分泌され続けると、自律神経のバランスが崩れ、睡眠の質の低下、免疫力の低下、気分の落ち込みなど、さまざまな不調につながります。
ストレスケア系のサプリメントは、この「ストレス→体内の栄養消耗→不調」というサイクルに対して、不足しがちな栄養素を補うという考え方に基づいています。
ここで大切なのは、サプリメントはあくまで「栄養補助食品」であり、特定の病気を治療・予防するものではないということです。体調に不安がある場合は、まず医師に相談することをおすすめします。
GABA(ギャバ)|リラックスをサポートする成分
GABAは、正式名称を「γ-アミノ酪酸(ガンマ-アミノらくさん)」といい、もともと人間の脳や体内に存在するアミノ酸の一種です。機能性表示食品としては「事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能があることが報告されている」といった内容で届出されている成分です。ただし、これは特定の届出商品について認められた表示であり、GABAを含む食品すべてに同じ働きがあることを示すものではありません。
トマトや発芽玄米、漬物などの食品にも含まれていますが、毎日の食事だけで十分な量を摂取するのは難しいと感じる方もいるかもしれません。そのような場合に、サプリメントで補うという選択肢があります。
一方で、まずは食事の側から見直したいという方もいるでしょう。発芽玄米は白米と同じように炊けるものが多く、主食を置き換えるだけなので手間が増えにくい選択肢です。
GABAサプリを選ぶときのポイント
- 1日あたりのGABA含有量:機能性表示食品として届出されている商品では、1日28mg〜100mg程度の配合が多く見られます
- 機能性表示食品かどうか:消費者庁に届出されている商品は、科学的根拠に基づいた機能性が表示されています
- 添加物の少なさ:余計な添加物が少ないシンプルな処方のものを選びましょう
- 続けやすい価格帯:サプリメントは継続が重要なので、無理のない価格のものを

L-テアニン|お茶のリラックス成分
L-テアニンは、緑茶に多く含まれるアミノ酸の一種です。お茶を飲んだときに感じる「ホッとする感覚」には、このテアニンが関わっているとされています。
テアニンは脳に届いて神経伝達物質に影響を与えると考える研究者もおり、この点がGABAとの違いとしてよく挙げられます。GABAは経口摂取した場合、脳に直接届くかどうかについてはまだ議論が続いていますが、テアニンは脳血液関門を通過できるとする研究報告があります。
テアニンはもともと緑茶に含まれる成分なので、まずは急須で淹れたお茶を飲む時間をつくるところから始めてみるのもよいでしょう。玉露や上級煎茶はテアニンを多く含む茶葉として知られています。
テアニンに期待される働き
- リラックス感のサポート(太陽化学株式会社の研究コラムでも、テアニンとストレスの関連が解説されています)
- 睡眠の質(起床時の疲労感や眠気)に関する研究報告があること
- 集中しながらも落ち着いた状態を保ちたい場面での活用
テアニンを機能性関与成分とする機能性表示食品では、「L-テアニン200mgを含み、睡眠の質を高める(起床時の疲労感や眠気を軽減する)機能、および一過性の作業にともなうストレス(精神的負担)をやわらげる機能が報告されています」といった届出表示がなされている製品があります。テアニンサプリを選ぶ際は、この1日200mg程度の配合量が一つの目安となります。カフェインが苦手な方でも、サプリメントならカフェインを含まずテアニンだけを摂取できるというメリットがあります。
ビタミンB群|ストレスで消耗しやすい栄養素
ビタミンB群は、神経の正常な働きを維持するために欠かせない栄養素です。特にビタミンB1、B6、B12は「神経ビタミン」とも呼ばれ、ストレスを感じたときに体内で大量に消費されます。
ビタミンB6はセロトニン(幸せホルモン)の合成に関わる栄養素として知られており、不足しないよう日々の食事から摂っておきたい成分の一つです。
ビタミンB群を含む食品とサプリの使い分け
豚肉、レバー、卵、大豆製品など、日常の食事からも摂取できますが、ストレスが強い時期は消費量が増えるため、食事だけでは不足する場合があります。そのようなときに、ビタミンBコンプレックス(B群を複合配合したサプリ)で補うことが一つの方法です。
ビタミンC|ストレスがかかる時期に消耗しやすい栄養素
ビタミンCは抗酸化作用で知られていますが、ストレスを感じると副腎から大量に消費されることが知られています。副腎はコルチゾールを分泌する臓器であり、忙しい時期ほど意識して補っておきたい栄養素の一つと言えるでしょう。
果物や野菜から積極的に摂取するのが基本ですが、忙しくて食事が偏りがちな方は、サプリメントで補うことも検討してみてください。1日あたり1000mg程度を目安に、複数回に分けて摂取するのが効率的です。

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マグネシウム|「抗ストレスミネラル」と呼ばれる栄養素
マグネシウムは、筋肉や神経の働きに関わるミネラルであることから、「抗ストレスミネラル」と紹介されることもあります。体内で300以上の酵素反応に関与しており、現代の食生活では不足しやすい栄養素として、たびたび話題にのぼります。
日本人はマグネシウムの摂取量が不足しがちとされています。ナッツ類やほうれん草、海藻類から摂取できますが、食事で十分に摂れていない場合はサプリメントで補うことも選択肢の一つです。
ナッツ類の中でも、素焼きアーモンドは持ち歩きやすくおやつ代わりにしやすい食品です。無塩タイプなら塩分の摂りすぎも気になりません。
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)|脳の健康をサポート
青魚に豊富に含まれるEPAやDHAは、脳の健康維持に重要な栄養素です。メンタルヘルスとの関連については複数の研究が進められており、栄養学の分野で注目されているテーマの一つです。
魚を食べる習慣が少ない方や、週に2回以上の魚食が難しい方は、フィッシュオイルサプリで補うことを検討してもよいでしょう。酸化しやすい成分なので、品質管理がしっかりした製品を選ぶことが大切です。
調理の手間を理由に魚から遠ざかっている場合は、サバの水煮缶を常備しておくという方法もあります。缶を開けるだけで一品になるため、忙しい日でも魚を食べる回数を増やしやすくなります。
サプリメントを選ぶときの注意点
- 医薬品との併用に注意:持病がある方や薬を服用中の方は、必ず医師や薬剤師に相談してください
- 過剰摂取は逆効果:「多く飲めば効果が上がる」わけではありません。パッケージに記載された用量を守りましょう
- 即効性を期待しすぎない:サプリメントは継続して摂取することで体感が変わることがあります。最低でも1〜3ヶ月は続けてみてください
- 信頼できるメーカーを選ぶ:GMP認定工場で製造されているもの、成分表示が明確なものを選びましょう
サプリに頼りすぎず、生活全体を見直すことが大切
サプリメントは便利なツールですが、それだけでストレスの根本的な解決にはなりません。十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事、そしてストレスの原因そのものへの対処が、メンタルケアの基本です。
サプリメントは、その基本の上に「プラスアルファの栄養サポート」として位置づけるのが正しい活用法です。
- まずは睡眠・食事・運動の生活習慣を整える
- ストレスの原因を把握し、可能な範囲で環境を調整する
- 必要に応じてサプリメントで不足栄養素を補う
- 症状が改善しない場合は、専門家に相談する

つらさが続くときは専門家に相談しよう
「サプリを飲んでも全然楽にならない」「ストレスで眠れない日が続いている」「気分の落ち込みが2週間以上続いている」という場合は、サプリメントだけで対処するのではなく、心療内科や精神科の受診を検討してください。
厚生労働省の「こころの耳」では、働く方のメンタルヘルスに関する相談窓口が紹介されています。また、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)でも電話相談が可能です。一人で抱え込まず、専門家の力を借りることは、とても前向きな行動です。
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