「休職したいけど、お金が心配で踏み切れない」――この不安を抱えて休職をためらっている方は多いのではないでしょうか。
しかし傷病手当金を活用すれば、給与の約3分の2を最長1年6ヶ月受け取ることが可能です。制度の仕組みを知るだけで休職のハードルは大きく下がります。ここでは条件・金額・手続きの流れを詳しく解説します。
傷病手当金とは
病気で働けない間の所得保障制度
傷病手当金は、健康保険に加入している方が病気やケガで働けなくなった際に、生活を保障するための制度です。うつ病などの精神疾患も支給対象に含まれます。
受給条件
傷病手当金を受け取るには、以下の5つの条件をすべて満たす必要があります。
- 会社の健康保険に加入していること(国保は対象外)
- 業務外の傷病であること(労災は別制度)
- 連続3日以上の欠勤(待期期間)があること
- 医師が「労務不能」と認めていること
- 休職中に給与が支払われていないこと(一部支給の場合は差額支給)
支給額の計算方法
基本の計算式
支給開始日以前12ヶ月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3 = 1日あたりの支給額です。
月給別の目安
- 月給20万円 → 約13.3万円/月
- 月給30万円 → 約20万円/月
- 月給40万円 → 約26.7万円/月
支給期間
最長1年6ヶ月(通算)です。途中で復職して再度休職した場合でも、通算で1年6ヶ月まで受給できます。

申請の流れ
1. 申請書を入手する
加入している健康保険組合のホームページからダウンロードするか、会社の総務に問い合わせます。
2. 医師に記入してもらう
申請書の「療養担当者が意見を記入するところ」を主治医に記入・押印してもらいます。費用は300〜1,000円程度です。
3. 会社に記入してもらう
「事業主が証明するところ」を会社の総務や人事に記入してもらいます。
4. 健康保険組合に提出
すべて記入された申請書を健康保険組合に提出します。郵送での提出も可能です。
5. 審査後に支給
提出から2〜4週間程度で指定の口座に振り込まれます。
注意点とよくある質問
Q. 退職後も受け取れる?
条件を満たせば可能です。退職日までに継続して1年以上健康保険に加入していれば、退職後も残りの期間分を受給できます。
Q. 税金はかかる?
傷病手当金は非課税です。所得税も住民税もかからないため、支給額がそのまま手取りになります。
Q. 有給休暇との関係は?
有給休暇を使っている間は給与が発生するため、傷病手当金は支給されません。有給を使い切ってから傷病手当金に切り替えるのが一般的な流れです。

詳しい制度内容は全国健康保険協会(協会けんぽ)のサイトで確認できます。自立支援医療制度については厚生労働省も参考になります。
まとめ:傷病手当金があるから安心して休める
傷病手当金の存在を知っているだけで、休職への不安はかなり軽減されます。「お金がないから休めない」と無理を続けて悪化するよりも、制度を活用してしっかり休む方がトータルでプラスになります。まずは主治医と会社の総務に相談してみてください。

