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うつ病の休職手続きのやり方|診断書・傷病手当金・会社への伝え方
「もう限界で休みたいけど、どうやって休職すればいいのかわからない」「手続きが面倒そうで踏み出せない」と悩んでいる方は少なくありません。
休職の手続きは、一見複雑に感じるかもしれませんが、基本の流れは「心療内科で診断書をもらう→会社に提出→傷病手当金を申請」の3ステップです。正しい手順を知っていれば、焦らず一つずつ進めていくことができます。
この記事では、うつ病で休職するための具体的な手続きを、診断書の取り方から傷病手当金の申請、休職中の過ごし方、そして復職準備まで順を追って解説します。不安を少しでも減らして、安心して休養に入れるよう、必要な情報をまとめました。
休職の全体像|4つのステップで進めよう
ステップ1:心療内科を受診して診断書をもらう
休職を考えたら、まず心療内科または精神科を受診しましょう。主治医に現在の症状や仕事の状況を正直に伝え、「休養が必要」と判断された場合に診断書を発行してもらいます。
診断書には「うつ状態により○ヶ月の休養を要する」といった内容が記載されます。費用は2,000〜5,000円程度が一般的です。当日に発行されることもありますが、数日〜1週間ほどかかる場合もあるため、余裕をもって受診するとよいでしょう。
なお、初めて心療内科を受診する方は、事前に症状を簡単にメモしておくとスムーズに伝えられます。「いつ頃から調子が悪いか」「仕事にどのような影響が出ているか」「眠れているか」といったポイントを整理しておくと、限られた診察時間を有効に使えます。
ステップ2:会社に休職を申し出る
診断書を手に入れたら、直属の上司か人事部門に提出して休職を申し出ます。直接伝えるのが難しい場合は、メールや電話でも問題ありません。診断書という客観的な根拠があるため、会社側も対応しやすくなります。
伝える内容は「体調不良のため、医師の診断書に基づき休職させていただきたい」という趣旨で十分です。詳しい病名や原因を話す義務はないため、無理に説明する必要はありません。
ステップ3:休職期間に入る
会社の就業規則で定められた休職制度に基づいて、正式に休職に入ります。休職期間は会社によって異なりますが、一般的には3ヶ月〜1年程度です。就業規則を事前に確認しておくと安心です。
休職に入ったら、会社との連絡頻度や方法についても事前に取り決めておくとストレスが減ります。「月に1回メールで状況を報告する」など、お互いに負担の少ない方法を決めておきましょう。
ステップ4:傷病手当金を申請する
健康保険に加入していれば、傷病手当金を受け取ることができます。給与の約3分の2(標準報酬日額の2/3)が最長1年6ヶ月(通算)支給されるため、休職中の経済的な支えになります。申請の詳しい方法は後述します。

診断書のもらい方と費用
診断書をもらうまでの流れ
心療内科や精神科を受診し、医師に症状を伝えます。「仕事を休みたい」と言いにくい場合は、「仕事に行くのが辛くて、このまま続けられるか不安」と伝えるだけで十分です。医師が客観的に判断し、休養が必要であれば診断書を発行してくれます。
- 病名(うつ病、うつ状態、適応障害など)
- 休養が必要な期間の目安
- 「就労困難」である旨の記載
- 発行日と医師名・医療機関名
診断書の費用
診断書の作成費用は医療機関によって異なりますが、一般的には2,000〜5,000円程度です。傷病手当金の申請書に医師が記入する場合は、別途300〜1,000円程度かかることがあります。なお、これらの費用は自立支援医療制度の対象外となるケースが多いため注意してください。
診断書は「休む許可証」ではなく「医学的証明」
「こんな程度で診断書をもらっていいのか」と感じる方もいますが、診断書は医師が「休養が必要」と医学的に判断した証明書です。法的にも休む権利が保障されているものなので、遠慮する必要はありません。
傷病手当金の申請方法を詳しく解説
受給条件(5つすべてを満たす必要あり)
傷病手当金を受け取るためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 会社の健康保険に加入していること(国民健康保険は対象外)
- 業務外の傷病であること(業務上の場合は労災保険の対象)
- 連続3日以上の欠勤(待期期間)を経ていること
- 医師が「労務不能」と認めていること
- 休職中に給与が支払われていないこと(一部支給の場合は差額が支給される)
待期期間の3日間には、土日祝日や有給休暇を使った日も含まれます。連続3日休んだ翌日(4日目)から支給対象になります。
支給額の計算方法と目安
傷病手当金の1日あたりの支給額は、支給開始日以前12ヶ月の標準報酬月額の平均÷30×2/3で計算されます(記事執筆時点の制度内容です)。
月給別のおおよその目安は次のとおりです。
- 月給20万円の方 → 約13.3万円/月
- 月給30万円の方 → 約20万円/月
- 月給40万円の方 → 約26.7万円/月
正確な金額は全国健康保険協会(協会けんぽ)のサイトでシミュレーションが可能です。なお、傷病手当金は非課税のため、所得税も住民税もかかりません。
申請に必要な書類
傷病手当金支給申請書は主に3つのパートに分かれています。
- 被保険者記入欄:本人が振込先口座や申請期間などを記入
- 療養担当者記入欄:主治医が労務不能の期間や所見を記入(費用300〜1,000円程度)
- 事業主証明欄:会社の担当者が休業期間や給与支払い状況を記入
申請書は、加入している健康保険組合のホームページからダウンロードするか、会社の総務に問い合わせて入手します。提出から2〜4週間程度で指定の口座に振り込まれるのが一般的です。
退職後も受け取れるケース
退職日までに継続して1年以上健康保険に加入していた場合は、退職後も残りの期間分を受給できます。ただし、退職日に出勤してしまうと受給資格を失う場合があるため、退職日の取り扱いには注意が必要です。
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会社への伝え方のコツ
診断書があれば堂々と休める
「迷惑をかけて申し訳ない」と感じるのは自然なことですが、診断書は医師が休養の必要性を認めた公的な文書です。遠慮する必要はまったくありません。
伝え方のポイント
以下のような伝え方を参考にしてください。
「体調不良が続いており、医師から○ヶ月の休養が必要と診断されました。診断書をお渡ししますので、休職の手続きについてご相談させてください。」
詳しい病名や原因を聞かれても、「医師と相談しながら療養に専念します」と答えれば十分です。プライバシーに関わる情報を開示する法的義務はありません。
直接言えない場合の対処法
対面が難しい場合は、メールで診断書の画像を添付して報告する方法もあります。それも難しければ、家族に代理で伝えてもらうことも可能です。産業医がいる場合は、産業医を通じて人事に伝えてもらう方法も有効です。

休職中の過ごし方|3つのフェーズで考える
フェーズ1(最初の1〜2ヶ月):とにかく休む
最初のフェーズでは、何もしなくて構いません。寝て、食べて、好きなことだけする期間です。「何もしない」のも立派な治療であり、罪悪感を感じる必要はまったくありません。
この時期に意識したいのは以下の3つだけです。
- 処方された薬をきちんと飲むこと
- 定期的に通院すること
- 生活リズムを大きく崩さないこと(できる範囲で)
フェーズ2(2〜3ヶ月目):少しずつ活動量を増やす
気力が少し戻ってきたら、散歩に出る、図書館に行く、スーパーで買い物をするなど、短時間の外出から始めてみましょう。無理は禁物ですが、少しずつ日常的な活動に慣れていくことが次のステップにつながります。
この時期から「日記をつける」のも有効です。体調や気分の変化を記録しておくと、主治医との診察でも役立ちますし、回復の実感にもつながります。
フェーズ3(4ヶ月目以降):復職準備
主治医と相談しながら、復職に向けた準備を段階的に始めます。具体的には以下のような取り組みが考えられます。
- リワークプログラムへの参加(医療機関や地域の精神保健福祉センターで実施)
- 通勤リハーサル(実際の通勤ルートで職場まで行ってみる)
- 短時間勤務からの段階的復帰の計画
復帰のタイミングや進め方が気になる方は以下の記事も参考にしてください。



休職中に知っておきたいこと
社会保険料の支払いは継続される
休職中も健康保険料や厚生年金保険料の支払いは発生します。会社が立て替えてくれるケースが多いですが、復職後にまとめて天引きされたり、休職中に振込を求められたりする場合もあるため、事前に会社に確認しておきましょう。
住民税の支払いも忘れずに
住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、休職中でも支払いが必要です。支払い方法について市区町村の窓口で相談すると、分割納付などの対応をしてもらえる場合があります。
傷病手当金と障害年金は同時に受給できる?
傷病手当金と障害年金は同時に申請できますが、障害年金が支給される場合は傷病手当金が調整(減額)されます。障害年金の申請について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。



傷病手当金の詳しい申請手続きについては以下の記事でも解説しています。



まとめ:休職は「恥」ではなく「治療」
休職は仕事を辞めることではありません。回復して戻るための「治療期間」です。傷病手当金の制度を活用すれば、経済的にもサポートされるため、安心して休養に専念できます。
「休む」と決断できた時点で、回復への大きな一歩を踏み出しています。手続きが不安な場合は、家族や職場の総務担当者、主治医など周囲に頼りながら進めていきましょう。
休職に関する労働法の詳細は厚生労働省のサイトで確認できます。また、メンタルヘルスの相談はこころの耳(厚生労働省)でも受け付けています。


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